majiwaru
もう早いもので1年も半分以上が過ぎ秋へと移り変わろうとしていますね。
ここのところ4歳になる院長先生のお孫ちゃんがデイサービスに遊びにきます。院長先生の家とデイサービスは扉一枚で繋がっておりそこから自由に行き来できるようになっているのですがここだけの話、夏でも冷房をつけない院長宅は毎夏暑いです。
院長家族はみんなたくましい。そう思わざる終えません。
昔からそう暮らしているからでしょうか。
なにやらこの夏もへっちゃらそう。
ですが、お孫ちゃんがデイサービスに来るには理由があり、、
『あっちの家暑いからイヤー』
です。笑
だよねだよね。と心の中で納得。
デイサービスのご利用者様もあどけない彼女の笑顔や言動に自然と笑顔がこぼれています。
遡ること4ヶ月前。
5月の鯉のぼり作りではお孫ちゃんや職員・ご利用者様の手形を鱗に見立て巨大鯉のぼりの飾りを作ったり。昔、小学校の先生をされていたご利用者様が上手にお孫ちゃんのお話し相手をしていたり、普段あまり喋られない方が小さい子には喋ったり。
彼女にとったらこの場所はたんなる遊び場かもしれませんが、認知症の方には環境ってとても大切だと思っている私にはお孫ちゃんの存在はすごく望んでいたことでもあります。
残暑厳しく、滅入ってしまいますが暑い日は彼女がドアを開けてこちらに来るのをどこか待ちわびている自分がいるのでした。
AM10:30 鯉のぼり飾り制作スタート
小さくて可愛い手
AM11:15 自由な4歳ガール
KOETEIKOU
私が職場でパシャパシャ写真を撮っていた日、
『俺は若い頃から写真映りが悪かったから写真は無いに等しい』
と言うご利用者様。
『私が良く撮るよ!そしたら遺影に使っていいよ!』
なんてだいぶ上から物を言う自分にしびれますがそんな冗談を言いあい撮りました。
自分に見せてくれる素敵な笑顔を色んな人にも知ってもらいたい気持ちでした。
出来上がった写真をご本人様に見せたら照れくさそうに、だけどどこか嬉しそうに
『良く撮れてるよ』
と言ってくださいました。
『何かのときにこの写真使ってよいですかね』
と聞くとキョトンとした顔をするも『いいよ』とお返事くださいました。
この写真を撮り終えデイサービスで写真展をすることが決まりご利用者様の巨大ポスターも作り見せると『当日は写真展行くね』なんて言ってくれていました。
。
。
。
信頼関係って大事。
いつでもその方の懐に入っていたい。
離れていても近くにいる気がするので寂しくないです。
残念ながらご本人様が写真展に来る事は出来ませんでしたが来場してくださった方のほとんどが素敵な笑顔と言ってくださり私は心底嬉しい気持ちになりました。
あれからあっという間に1年ちょっと経っちゃいましたが変わらずお空から見守っていてね。
あなたの笑顔で今日も元気に。
超えていこう川越。
AM11:15 お庭に咲いていた紫陽花と
KIZUKASARERU
朝、到着したご利用者様がごそごそポケットから何か取り出し見つめていました。
「こちらどうしたんですか?」
私がそう質問すると
「前に喜多院に行った」
と、嬉しそうに大事に御守りの紙を手で撫でています。
それから
失くしてしまわぬよう声をかけるとポケットへまた大事にしまわれました。
例え認知度が高くても嬉しかった記憶などは色濃く覚えているのだなと思いハッとした朝でした。
AM10:00
Douomouka
私はよく想像してみる。
こんな風に言われたらどう思うかな。
自分だったら、、と置き換えてみる。
あまり正論を早口で言わないでほしい。
と思うかな。
なのでなるべく簡潔に分かりやすくゆっくり説明するよう心がける。
認知症の方は日々変わりゆく自身の変化に頭の中はこんがらがります。
覚えが悪くなったりできていたはずのことが出来なくなる不安。
不安を口にされた時はハグをします。
大丈夫だよ。心配ないよと。
私が覚えているからねと言えるのは残念ながらここまでですが、利用時はなるだけ過剰介護は行わずご自身の力を発揮して頂けるような環境でいつもありたいです。
ゆっくりゆっくり。
気持ちに余裕を持つこと。
小さな変化も感じられるよう視野を広げていきたいです。
PM5:00 デイサービス終わり
当たり前に思うことはそれぞれに違う。
Kaiwasurukoto
普段お一人暮らしされてる方やご家族様と同居されていても生活時間帯のずれで会話をする時間があまりない方。
デイサービスに来られる方の大半は上記に当てはまります。
ご利用されている方の性格や動作・ご病気など頭に入れながら会話する・場を盛り上げる・声を張る。
多くの介護現場を経験してきて他スタッフさんを見て感じたのは会話をしなきゃ。と思うと人は疲れてしまう。ということです。
私も入職したての介護施設では疲れてしまうこともしばしばありました。
会話は少なくとも本心から楽しまなきゃ自然と会話すること自体避けがちになるのです。
義務だと限界はあるよなと。
介護の世界では技術や知識はもちろんですが何よりコミュニケーションを一番大事にしなきゃいけない事だと思っています。
介護士をして16年目。ようやく大事にしなきゃいけない事、どこにスポットを当てていくか。頑張って実践していくことがわかってきた気がするのです。
私はどちらかと言うと人前で声を張って喋ることを苦手とするので気合いはなんとなく毎朝いれていると思います。
ですが、
家での寂しく思う気持ちを明るい気持ちに・ここへ来ることを明日への活力に繋げてもらいたい。
あ、あの方にこの話をしたら喜んでくれるかな。
なんて考えると早く会って会話をする事が待ち遠しくもなるのです。
好きで介護の現場で働いている人ばかりではない事も知っているつもりですが、ご利用者様もスタッフも笑顔で会話を楽しめるそんな雰囲気のある介護施設がたくさん増えたらなんだか素敵ですよね。
定員10人様と少ない地域密着型通所デイサービスで働くことができてまた新たに気づけたことが良かったなと感じました。
AM11:15
庭にいつも放たれている自由気ままなワンコ。
Irodorumono
生活において
これが無くても困りはしないけれどあると豊かな気もちになる。
そういったモノってないですか?
私はやっぱりお花かな。
デイサービスでは玄関・洗面台・トイレ・各テーブルと至る所にお花を飾っています。
看護師さんやスタッフが庭から摘んでくるお花やグリーン。
朝出勤したら花瓶の水替えを。
こういう作業を面倒と思わなくなりました。
ご利用者様、喜んでくれるかなと思うと気持ちにゆとりが生まれます。
何か咲いてないかお庭を物色中の看護師
Hito wa yasashisani tasukerareru
年に2回職場で実施する避難訓練。
本日は火事を想定してご利用者様と職員で話し合いをし実際外に避難するところまでおこないました。
火事だー!
の合図からご利用者様も職員の案内に従い外へと歩き出します。
足腰が弱く介助が必要ですぐには椅子から立てない方がいらっしゃるのですがその方の隣にいたご利用者様がなかなか逃げられずにいると思われ手を差し伸べ歩き出しのお手伝いを頑張ってされていました。共に93歳です。
私はその姿を見て心が暖かくなりました。
人は優しさに助けられる生き物だ。
かと言い、お二人様が共倒れになってはいけないとすぐに介助を変わり無事全員外へ避難することに成功しました。
AM11:20