SONOSHUNKAN
あれしたい。これしたい。
思った瞬間になるべくなら可能にしてあげたい。
身体的・精神的・さまざまな要因により制限を強いられた環境下の中、希望を口に出してくれるのなら叶えたいといつも思います。
私は以前の派遣先で考えさせる出来事が。
夕方決まって『散歩に行きたい』と職員に話しかけるご入居様がいました。認知症である為、見守りが必要な方でした。
残された業務はまだあります。
ですが、業務工程を自分の中で組み立て頑張って早く終わらせればその方とお散歩に行くことは不可能ではない。
なぜ、この方が散歩に行きたいか考える。
私達は家にいても外に出るきっかけはたくさんあり、誰に何も言われることはない。
施設に入居されている限り危険が伴う為、自分の意思で自由に外にはいけません。(自立されている方は別です)
でもだからといってずーっと部屋の中では嫌にもなりますよね。きっと今、外に出たいと言う気持ちを叶えてあげられず、後回しにしていたら暮らしの豊かさは少しずつ少しずつ失われてしまう気がしたのです。
自分の言った希望がここは叶う場所なんだ。と思ってもらいたくて、次の日は業務を足早に終わらせてその方の部屋に行きお誘いを。
『お散歩に一緒に行きませんか?』
私がそうきりだすと、嬉しそうに支度をされました。
30分、お夕飯前に近くの商店街を歩く。
帰りにクレープを買われました。
1口くらい食べて
『あなたも食べて』『私はもういいわ』
と私にくれたので
『いいんですか?』と言いつつも内心待ってましたと言わんばかりに遠慮なく秒でたいらげました。(ただの食いしん坊)
施設に帰りお夕飯を食べて寝る支度のお手伝いに部屋に入ると表情が少し明るく見えたのです。
施設の決まり・介護保険法の下、無理と言わざるを得ない場合はありますが、、よく考えて面倒くさがらず実現に向かえるようにしたい。
その為に私達、介護士はいるんだと割と本気で思っていたりします。
ご利用される方が希望を口に出しずらい。なんてことないような環境・雰囲気でありたいです。
現在働いているデイサービスでは業務時間・職員人数に余裕がある為、やりくりしながらその方の希望を叶えてあげられるべく動ける嬉しさを感じれています。
【AM11:00 デイサービスで写真展をしたとき】
【AM11:30 お庭のイチジクを背景に】
現在の古民家デイサービスには犬が3匹