SHIRUKOTONOIMI

皆様、おはこんにちばんは。

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突然ですが1ヶ月ってあっっという間に過ぎますのね。私の気持ちはもう7月に向いています。厳密に言うと7月のボーナスに頭を持ってかれています。前回のブログ更新から早くも1ヶ月と時は経ち、、今日はふと私が新卒で入職した特別擁護老人ホームで学んだことについてお話ししますね。

平均介護度4と重度の方が入居されていました。50人ほどいるご入居者様の中、介助無しで歩ける方は1人。寝たきりの方がほとんどです。

発語は無く私が働き出してから一度も声を聞いたことがない方もたくさんいました。むろんその方達は終日寝たきりで食事も経口摂取が不可能な為、体外から消化管内に通したチューブを用いて流動食を投与する経管栄養でした。

私はある日、寝たきりaさんのベッドをギャッジupし看護師さんが耳掃除をしているところに立ち会いました。ものすごい耳垢が取れ私達の声かけにほんの少し反応してくれたように感じた。

あれ。すごい。

介護経験も浅く右も左もわからない状態の私はこの方は喋らない方。とどこかで決めつけていました。しかしものすごい垢の塊りだな、、と同時にハッと。

もしかしたら私の声は小さくてこの分厚い垢に遮られ聞き取りづらかったのかな。そう思い翌日から大きくゆっくりわかりやすい言葉で伝えるようにしました。それから時間を見つけては寝たきりの方達の耳掃除を気をつけてみていくことが習慣になりました。現に話し方や声のボリュームを変えるとこっちを見てくれたりする方もいて嬉しくなり、ただ話せないんだ。と納得するのではなく、なぜ話せないのか。良くなる手段はないか。考える頭をこれからは持ちたい。そう思ったものです。

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別の寝たきりの方bさんは声かけに対して返事はないもののまばたきや表情で伝えようとしてくれているのかな?と感じとれる瞬間がありました。朝、ホットタオルでお顔を拭いていると私の顔を丸い目をして見ています。

『あれ。〇〇さん、タオル熱い?』

まばたき。

『わたしの話すことわかりますか?』

まばたき。

働き出して1年半経ったところで、もしかして。とその動作に気づけたのです。その場で『ごめんね』と口に出した。タオルが熱くてごめんね。の意味以外でも謝りたかったのかもしれないです。介護士として働き出し連日環境の変化や仕事を覚えるのに必死でした。まるで先輩に教わったことや情報シートに載っていることだけが全てと思っていました。そうではないんだ。自分からどんどんアクションを起こし知っていかなくてはならないんだ。

我ながら遅すぎると自分の視野の狭さに申し訳なく思いましたが気づかせてくれたbさんには感謝の気持ちでいっぱいです。

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たくさん選択肢のあるお声がけをしていかないと話しが自らできない方にとっては意志を私達、介助する側に伝える手段がない。

相手の立場になって細かな部分を考えられるようになりたいです。後輩から『それはまだ教わってないです。』と言われることがあるのですが、教わるだけが全てではない。考えて行動してみる。だけど不安な時は先輩に相談することを忘れないで。とよく話しをしています。知ることは介助の幅が広がる・その方の出来ることの可能性が広がるのではないかな。

新人時代、受け身だった私が様々な体験を元に積極的になった瞬間です。

介護現場は実際、身体もメンタルも大変な事は多いと思います。だけどそんな環境下でも小さな喜びを見つけて活力に繋げたいじゃないですかね。冗談も言って笑っていたい。大変なことばかりではないのも事実。

介護士

結局、最後に問われるのは良心なんだと思います。

たくさん知ることを怠らないぞ。

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