2022start.FURIKAERI
新年が明けてあれよあれよと時は過ぎ気付けば2月。
皆様、こんにちは🌞
日々寒いですね❄️
私は今のデイサービスに勤めて10年経ちました。10年同じ施設にいたことはありません。
18年目となる介護士人生を振り返ってみようと思います。
まずは、、
NO1.【特別養護老人ホーム】
3年ほどいた最初の職場は50名様ほどご入居されていた施設でした。介護度は高く平均介護度は4。自分の足で歩ける方は2名様ほどでした。
夜勤は月6回ほどあります。当時19歳か20歳そこらの若さしかない私でさえぎっくり腰を夜勤中にやってしまいストレッチャーで自宅へ運ばれ2週間自宅療養する始末。
それくらい重労働でした。
座っている暇はなく常に時間に追われて。
と、なるとケアにも支障が自然とでてくるのです。普通スタッフは決められた業務を時間内に終わらせなければならないと思いますよね。
ですが、相手は人間。認知症を患う人なのです。
時間をかけてお話しをすればできるかもしれないことすらできないのです。(その時間は業務に入ってないから)認知症の方には環境面で良くないなと感じていましたしスタッフ配置人数が少なすぎて働く人も精一杯。
真面目な人ほど苦しくなる環境でした。
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忘れられない記憶。
ご利用者様の中で暴力行為がありスタッフは殴られたり噛まれたりしながらもどうにかケアするのです。
でも殴ったり噛んだりを繰り返す方もなぜそうなったかと言うと入院先の病院でずっと拘束をされていたから。
認知症の進行と共に嫌なことをされ続けた結果なのだと思います。
夜中に部屋から声にもならない声が聞こえて部屋に行くとその方が『うぉん』『うぉん』と泣いています。すぐに抱きかかえて大丈夫だよと伝えると静かに頷かれます。近寄ると必ず手が出てしまうそのお方を半ば無理無理抱きしめると力がふっと抜けて私に身体を預けてくれたのです。この方は優しい人だ。と感じました。
この色々な悪循環をどうにもできないことしばらく考えていました。
今から18年も前のことですから今は利用者様本位の介護体制というものに少しずつ変わっていると思います。そうあってほしいと願っています。常に自分の親だったら。自分の家族だったらと思ってご利用者様と関わりたい。
介護士さんの中には綺麗事と思われる人と共感してくれる人、二つに分かれるかもしれないですね。
綺麗事と思う介護士さんがいても仕方ないです。どこの施設も1人にかかる仕事量がものすごいことも知っていますから。
特別養護老人ホームへの施設入居は誰しも希望して来ていません。仕方なく入居されている人が大半だと私は思っています。
そんな方の笑顔が一瞬でも見れたら嬉しいなと当時も今と変わらない気持ちで精一杯頑張っていました。
つづく
2021nenmonokosutokoro
皆様、こんにちは。
2021年も残すところあとわずかとなってまいりました。
振り返ってみますとご利用者様との楽しい時間も蘇りますが院長先生のお孫さんの成長を感じた年となりました。
産まれてすぐ院長宅にいた期間もあり、私達も彼女と過ごす時間が多かった。
2歳くらいよりデイサービスにも遊びに来ていたので今じゃすっかりご利用者様とも楽しくお喋りしたりお手伝いもしてくれます。
あんなに小さかったのに。
と時の流れの速さを感じています。
仲良く塗り絵
よく見ると塗ることをやめたご利用者様のお手伝いをしています。
お風呂掃除も積極的
来年も彼女の成長に注目です。
FUTSUU
デイサービスは川越にある病院の院長先生のお宅でもあり、よく院長先生がウロウロしています。【言い方良くないですね】
院長は私からしたらだいぶ変わり者です。
例え話しをここで言うことを控えなくてはならないくらい変わり者です。
ある日スタッフが
『コジマさん!院長がパイナップル埋めてますよ、写真撮ったほうがいいですよ』と。
『なに!』
パイナップルを埋めてるだと。
お庭でせっせと作業をしている院長を見に行くとパイナップル🍍を土に埋めていました。
字の如く本当に埋めているだけでした。
どういうつもりなのか。
なぜ埋めたのか聞いてみたかったのですが、おそらくパイナップルができるんじゃないかと思ってやっていることは間違いなく察しがつくのでそんな野暮な質問はせず、『おっいいですね〜』とキラキラ光るパイナップルの写真を撮るだけに留めました。
院長先生からしたらパイナップルを埋めてみるのは普通なこと。
私は考えられないと思いましたが、私もまた人から変わっていると言われることが多いので、普通とは何だろう。と少し考えました。
やや普通ではない自分だから院長先生のことも普通に受け入れられているのかな。
でも何に対してもまずは受け入れることって大事な気もしているのです。
いつでも何でもウエルカム。
※院長は埋めたパイナップルが速攻お犬様に食べられる事をまだ知らない。
hito
デイサービスのイメージはどんなだろう。
きっとどんなところかも知らない人の方が多くいて特に要支援・要介護認定をされたおじいさん・おばあさんからすると自ら必要としてデイサービスに行きたいと言う人は断然少ないはず。
入浴やお昼ご飯の提供と最低限必要なサービスを受けて帰る方もいますがここを選んで良かったと思ってもらいたい。
利用できる人数は1日最高でも10人。
1人1人とご挨拶・今日の様子・最近はどうか
こんなたわいもない会話をゆっくりできる環境はありがたいものです。
1日の業務は朝から隙間なくあるのですが
『時間が無くて利用者様との時間が持てない』
とは言いたくない。
日々変わりゆく変化にも気づけるようたくさんお話ししていきたいです。
卯八は人に会いにくるデイサービスでありたい。
そして利用者様の人数が多いデイサービスが決して悪いわけではないです。
多くいるからこそできることやメリットもたくさんあります。何よりにぎやかで楽しそう。
ただ実際そういった大人数の場になんとなく居心地が悪いと思われる方達にこうゆう場所もあるよと笑顔になって頂けるよう今、私は頑張っています。
人対人です。
色んな人がいます。
まずは受け入れる心。
どんな人でも笑顔で過ごしていただきたい。
笑ってくれると私も楽しい。
私は結局、人を嫌いになれない。
oshare wo tanoshimu kokoro
介護福祉士になるべくして入学した介護福祉専門学校を卒業する際に卒業論文なるものを作るのですが、私は先日自宅で、ふと1人の同級生が作った論文内容を思い出したことがありました。
同級生の発表タイトル
『いくつになってもオシャレを楽しむ心』
という内容でした。
だいたいスタッフさんには施設で決められた制服があるところが多く制服指定が無いところでも派手すぎない色のポロシャツに爽やかなチノパン。といった感じでしょうか。
私もいくつか働いていた施設の中には制服があり用意されていたものを着ていました。
あ、えっとですね。決して制服が悪いと言いたいのではありませんのであしからず。
休みの日に用事があり、私服姿で施設に入ったとき1人のご利用者様に会いました。
いつもお喋りしているその方が、私とわからなかったのです。
声をかけると
『誰かと思ったよ』『可愛いじゃないか』
と写真を撮ってくださいました。
またある施設で働いていたときにも私服姿の私を見つけてくださったご利用者様が
『いつも紺色や白色ばかりで洒落っ気がないから心配していたけど今日の服、とても似合っているわ』と褒めてくださいました。
今働いているデイサービスは特別着るものに指定は無く、決まりもありません。
少し派手かなとは思いましたが、薄赤いTシャツを着ていった日に普段自発的にお話しにならない女性ご利用者様が私に向かって『素敵な色のシャツね』と声をかけてくれました。
『え!話しかけてくれた!』
と驚く反面、嬉しい気持ちになりました。
ご利用者様との距離が近くに感じたのです。
デイサービスのご利用が決まると女性の方ですと身だしなみに気を遣われる姿が多く見られます。
ご自宅で過ごす時間が長かった分、自然と"誰かに見られる"気持ちに心が躍る。
いくつになってもオシャレを楽しむ心を忘れず生活できること。
今後、これらを大事に介護士として働いていく。と卒論発表会で話した同級生の言葉が頭の中をよぎりました。
デイサービスがご利用者様にとって活力源であると嬉しいなと思い私もオシャレを少しずつ無理のない範囲で楽しむ心を持ちたいな。
デニムはカジュアル過ぎてダメ。とか派手な髪色はダメ。とか人と人との信頼関係ができていたらそんなことはさほど関係なかったりするのではないでしょうか。
もっと楽しい方向へと流れゆきたいな。
と密かに思ったのでした。
tsungaru yasashisa
今の地域密着型通所デイサービスに勤めてから1年1年があっという間に過ぎ現在丸7年。
今月で8年目となります。
こんなに長く1つの場所に勤めたことは無くてですね。
私にとっても居心地が良いのだなと感じています。
スタッフは全員で6人と少ない中で毎日助け合いながら頑張っています。新人の頃は休みの日に施設に行き仕事をすることを面倒くさいな。と思っていた私。
オンとオフをしっかり分けたい派でした。
今のデイサービスではそう思うことは不思議と無く休みでも近くに住むお一人暮らしのご利用者様宅を通ることがあればちょっと中を覗いてみたりして。
今度はデイサービスのお庭に咲いているお花を持って行ったら喜ぶかな。とか考えてしまうのです。
私が勤め出して4年目ほどの年に大雪に見舞われたことがありました。
デイサービスはその日、営業していましたが、降り続く雪の量とスピードを見て規定の時間より早く帰ることにしました。
ご利用者様をご自宅まで送っていく道中も雪が積もりに積もり、送迎車が入っていけない小道や途中、車のタイヤが雪に詰まり動かなくなる事態となっていたのです。
私は車を出て降りしきる雪の中、素手で後ろから押し、運転手がアクセルを踏む。
そんな事をしていたら送迎車に記載されているデイサービスの名前を見たおじさんがこちらに近づいてくるのがわかりました。
私の横に並び、一緒に車を押してくれたのです。
『以前、こちらのデイサービスを利用していた家族のものです。その説は良くしてくれてありがとうございました』と感謝の気持ちを話してくださいました。
おじさんが手伝ってくれたおかげでどうにか車も動き私はこのデイサービスに勤めることができてなんだか誇らしく嬉しくなったものです。
また別の年の冬の夜。
降りしきる雪は翌朝には止みましたが道路に積もり川越市民は皆いっせいに雪かきをして足元の安全確保へと性を出しています。
デイサービスもこの日は休みとなりスタッフ総出で一日中雪かきDAY.
社長は別件で姿が見当たらない日でしたが、次の日デイサービスで平家に住むお一人暮らしのご利用者様をお迎えに行った時、『昨日、あんたんとこの社長さんがうちの玄関前を雪かきに来てくれたんだよ』と感謝の言葉を口にされ私は心の中でこう呟いた。
社長、さすがやんけ。
地域密着型デイサービスである意味を。
私にとってこの居心地のよい場所から小さなことでも発信して少しずつ少しずつ地域ぐるみで繋がっていけたら良いな。なんて思っています。
優しい気持ちがまた優しさを生む世界に。
SHIRUKOTONOIMI
皆様、おはこんにちばんは。
突然ですが1ヶ月ってあっっという間に過ぎますのね。私の気持ちはもう7月に向いています。厳密に言うと7月のボーナスに頭を持ってかれています。前回のブログ更新から早くも1ヶ月と時は経ち、、今日はふと私が新卒で入職した特別擁護老人ホームで学んだことについてお話ししますね。
平均介護度4と重度の方が入居されていました。50人ほどいるご入居者様の中、介助無しで歩ける方は1人。寝たきりの方がほとんどです。
発語は無く私が働き出してから一度も声を聞いたことがない方もたくさんいました。むろんその方達は終日寝たきりで食事も経口摂取が不可能な為、体外から消化管内に通したチューブを用いて流動食を投与する経管栄養でした。
私はある日、寝たきりaさんのベッドをギャッジupし看護師さんが耳掃除をしているところに立ち会いました。ものすごい耳垢が取れ私達の声かけにほんの少し反応してくれたように感じた。
あれ。すごい。
介護経験も浅く右も左もわからない状態の私はこの方は喋らない方。とどこかで決めつけていました。しかしものすごい垢の塊りだな、、と同時にハッと。
もしかしたら私の声は小さくてこの分厚い垢に遮られ聞き取りづらかったのかな。そう思い翌日から大きくゆっくりわかりやすい言葉で伝えるようにしました。それから時間を見つけては寝たきりの方達の耳掃除を気をつけてみていくことが習慣になりました。現に話し方や声のボリュームを変えるとこっちを見てくれたりする方もいて嬉しくなり、ただ話せないんだ。と納得するのではなく、なぜ話せないのか。良くなる手段はないか。考える頭をこれからは持ちたい。そう思ったものです。
別の寝たきりの方bさんは声かけに対して返事はないもののまばたきや表情で伝えようとしてくれているのかな?と感じとれる瞬間がありました。朝、ホットタオルでお顔を拭いていると私の顔を丸い目をして見ています。
『あれ。〇〇さん、タオル熱い?』
まばたき。
『わたしの話すことわかりますか?』
まばたき。
働き出して1年半経ったところで、もしかして。とその動作に気づけたのです。その場で『ごめんね』と口に出した。タオルが熱くてごめんね。の意味以外でも謝りたかったのかもしれないです。介護士として働き出し連日環境の変化や仕事を覚えるのに必死でした。まるで先輩に教わったことや情報シートに載っていることだけが全てと思っていました。そうではないんだ。自分からどんどんアクションを起こし知っていかなくてはならないんだ。
我ながら遅すぎると自分の視野の狭さに申し訳なく思いましたが気づかせてくれたbさんには感謝の気持ちでいっぱいです。
たくさん選択肢のあるお声がけをしていかないと話しが自らできない方にとっては意志を私達、介助する側に伝える手段がない。
相手の立場になって細かな部分を考えられるようになりたいです。後輩から『それはまだ教わってないです。』と言われることがあるのですが、教わるだけが全てではない。考えて行動してみる。だけど不安な時は先輩に相談することを忘れないで。とよく話しをしています。知ることは介助の幅が広がる・その方の出来ることの可能性が広がるのではないかな。
新人時代、受け身だった私が様々な体験を元に積極的になった瞬間です。
介護現場は実際、身体もメンタルも大変な事は多いと思います。だけどそんな環境下でも小さな喜びを見つけて活力に繋げたいじゃないですかね。冗談も言って笑っていたい。大変なことばかりではないのも事実。
介護士。
結局、最後に問われるのは良心なんだと思います。
たくさん知ることを怠らないぞ。